クリーニングコラム

水洗いクリーニングの料金や適した汚れ・衣類について

クリーニングの水洗い/料金や適した汚れ・衣類について

せっかくクリーニングに出したのに翌シーズンに着ると、臭かったりシミが残っていたりしてガッカリした経験はありませんか。

クリーニング後にニオイやシミが残るのは、ドライクリーニングで「水溶性の汚れ」が落ちなかったことが原因です。

多くのクリーニング店では「水洗い加工」「汗抜き」「ウエットクリーニング」など、言い方は異なりますが水洗いクリーニングのオプションがあります。

水洗いクリーニングのオプションは安いところで1着200円くらいから。高いところだと1,000円近くするところもあります。

高いところだとそれなりに料金はそかかりますが、ドライクリーニングで落としきれない水溶性の汚れは、水洗いクリーニングで対応するのがおすすめです。

水洗いは水溶性の汚れを落とす効果的なクリーニング方法。

この記事では水洗いのメリット・デメリットや、水洗いに向いている汚れや衣類について詳しくお伝えします。

水洗いクリーニングのメリット

水洗いクリーニングのメリット

メリット1:水溶性の汚れに強い

水洗いクリーニングのメリットは水溶性の汚れに強いこと。

水溶性の汚れは、大きく2つに分けることができます。

1つは私たちのカラダの中から出る「汗」「尿」「血液」が原因となる汚れ。

もう1つが「お茶」「コーヒー」「アルコール類」「調味料」など、外的要因による汚れです。雨や雪でできた衣類のシミも水溶性の汚れになります。

これら水溶性の汚れはドライクリーニングよりも、水洗いクリーニングのほうがよく落ちます。

というもの、水洗いクリーニングは40℃~60℃の温水で、石鹸や漂白剤など汚れを落とすのが得意な薬品を使用することができるからです。

一般的なクリーニング方法であるドライクリーニングでは、石油系の溶剤で洗浄するだけなので、実は水溶性の汚れはあまり落ちません。

水溶性の汚れをきれいさっぱり落とすなら、水洗いクリーニングが圧倒的におすすめです。

メリット2:ニオイがよく落ちる

ニオイがよく落ちるのも水洗いクリーニングのメリット。

クリーニングに出したのにニオイが残るのは、「汗」や「尿」の汚れが落ちていないことが原因です。

水溶性の汚れに強い水洗いクリーニングなら、シミや汚れと同時にニオイもよく落ちます。

水洗いクリーニングで使用される石鹸や漂白剤には、シミや汚れだけではなく、目に見えない細菌を落とす効果もあるからです。

そのため殺菌力という点でも、水洗いクリーニングは高い効果を発揮します。

クリーニング後に感じる嫌なニオイとサヨナラするには、水洗いクリーニングをおこなうのが最適です。

メリット3:黄ばみ予防になる

殺菌力が高い水洗いクリーニングでは、防臭や防汚効果もアップします。

一般家庭では難しい黄ばみ取りも、プロのクリーニング技術と専用の溶剤を使えばスッキリきれい。

水洗いクリーニングでは、衣類の黄ばみが取れるだけではなく、クリーニング後の黄ばみ予防にもつながります。

ドライクリーニングを続けていても、黄ばみが濃く広くなっていくことはあっても、きれいにならないし予防することもできません。

お気に入りの衣類が黄ばんでいくのは、みじめな感じがしますよね。

しかし、水洗いクリーニングをおこなえば、黄ばみが取れてきれいな状態を長く保てるうえに、着心地まで良くなりますよ♪

 

水洗いクリーニングのデメリット

水洗いクリーニングのデメリット

デメリット1:型崩れのリスクがある

水洗いクリーニングのデメリットは、型崩れのリスクがあることです。

例えば、スーツに使われる素材はウールが主流ですが、さまざまな素材をブレンドしたものもあり、水を吸ったときの膨張率や収縮率も繊維によって異なります。

そのため水に濡れると、ある部分は伸び、ある部分は縮み、繊維にねじれが生じます。このねじれがスーツの型崩れの原因となります。

ココがポイント

水洗いクリーニングで起こる繊維のねじれは、高いプレス技術で補うことにより型崩れを防ぐことができます。

しかし、繊維への知識が不足していたり、技術が未熟な職人さんがプレスをおこなうと型崩れを補正できません。

ブランドものなど、きれいにはしたいけど絶対に失敗したくない衣類は、繊維に関する知識が豊富で、プレス技術の高いプロのクリーニングに出すのがおすすめです。

ただ繊維に関する知識の豊富さ、プレス技術の高さなど、クリーニングのプロとしてのレベル判断なんて簡単にはできませんよね。

宅配クリーニングなら一般的な店舗よりも公開されている情報も多いため、クリーニングのプロを探しやすい環境にあります。

型崩れされては困る衣類を水洗いクリーニングするなら、宅配クリーニングで探してみるのがおすすめです。

デメリット2:色落ちのリスクがある

水洗いクリーニングには、色落ちで風合いが変わってしまうリスクもあります。

例えば、革、合成皮革、刺繍、ビーズなどの装飾が施されている衣類は、色落ちや色移りが起こりやすい傾向にあります。

逆にポリエステルやアクリルなどの化学繊維は、綿や麻、絹などの天然繊維に比べて色落ちや色移りがしにくいという特徴があります。

色落ちの予防も型崩れの予防と同じように、クリーニング技術のレベルによって差があります。

きれいにしたいけど色落ちさせたくない場合も、依頼するクリーニング会社の技術レベルをしっかりリサーチしてから選びましょう。

デメリット3:料金が高くなる

手間暇がかかる水洗いクリーニングは料金が高くなります。

水洗いクリーニングでは、繊維に関する知識の豊富さや高いプレス技術で衣類の型崩れを防げるとはいえ、ぐるぐるかき回して繊維が傷むような洗い方はおこなわれません。

むしろ専用の洗浄機を導入したり、手作業部分が多くなるのが水洗いクリーニングの実態です。

例えば、洗濯物を入れる特殊なネットや洗剤、色あせや縮みを防ぐための処理剤、さらには使用する水までもが一般家庭とはまったく異なります。

さらにクリーニング後の衣類の型崩れを防ぐ自然乾燥機、乾燥時に使用する特殊ハンガー、シェイプアップ加工、アイロンによるシルエットづくりなど、プロの技を挙げればきりがありません。

最近は「家庭で洗える!」と銘打ったスーツやドライクリーニング洗剤などが売り出されていますよね。

ただ仕上がりはプロの技と比べると見劣りがします。

「安く・キレイに」を求めがちなクリーニングですが、水洗いでホントのキレイを目指すなら、安さは求めないほうが良さそうです。

例えば、スーツの水洗いは汚れやニオイがきれいに落ちて着心地もアップしますが、毎回やるにはコストがかかります

しかし、季節に一度のクリーニングや衣替えで長期保管する前なら、水洗いクリーニングする価値は十分にあると思いますよ♪

 

水洗いクリーニングにおすすめの衣類3選

水洗いクリーニングにおすすめの衣類3選

水洗いクリーニングおすすめ1:ダウンジャケット

汗のシミや雨によるシミなど、水溶性の汚れが中綿にまで浸透するダウンジャケットには、水洗いクリーニングがおすすめです。

というのも、ドライクリーニングしかしてないダウンジャケットは、汚れた中綿同士がくっついて、ぺちゃんこに潰れてしまうからです。

またダウンジャケットの中綿は、水分や油分の汚れを蓄積していくため、どんどん重たくなっていきます。

どんなに高級なブランドであっても、ぺちゃんこで中綿の偏ったダウンジャケットを着るのは格好悪いですよね。

ダウンジャケットの水洗いクリーニングは、表面の生地をきれいにするだけではなく、中綿のボリューム感も復活するので一石二鳥。

クリーニング料金は高くなりますが、コストをかけるだけの価値はあります。

ダウンジャケットクリーニングの専門店なら、リペアや染め変えなどの要望にも応じてもらえますよ。

ダウンクリーニング専門店ひらいしや

水洗いクリーニングおすすめ2:スーツ

水洗いクリーニングで型崩れしやすい衣類の代表格のスーツ。

しかし、生地の光沢やさっぱりした着心地を求めるなら、ドライクリーニングよりも水洗いクリーニングするのがおすすめです。

高級なスーツであっても、繊維の奥の汚れまでしっかり洗われないドライクリーニングを続けていると、生地の光沢やツヤ感が損なわれてしまいます。

水溶性の汚れが残っているスーツは、高級ブランドでも安っぽく見えてしまいますよね。

とはいえ、クリーニングに出し過ぎるとかえって生地を傷めて、スーツの寿命を縮めてしまいます。

ネクタイのクリーニング頻度と同じく、スーツも1シーズンに1回クリーニングすれば十分きれいになります。

衣替えで長期保管するタイミングでは、ドライクリーニングと水洗いクリーニングの2度洗いしておけば、お気に入りのスーツも長持ちします。

ただ2度洗いでスーツの生地が劣化しないか心配な方もいると思います。

宅配クリーニングのリネットには、ドライと水洗いのいいとこ取りの「ディープクレンジング」という洗浄方法があり、2回のクリーニングが1回で終わります。

2回必要なクリーニングが1回で終わるなら、大切なスーツへのダメージも減って安心ですよね。

リネットのクリーニング料金をチェック!

水洗いクリーニングおすすめ3:ワイシャツ

最も地肌に触れるワイシャツも、水洗いクリーニングをおこなうのに最適な衣類です。

普段ドライクリーニングで済ませている方も、夏場だけは水洗いクリーニングをおこなってみてはいかがでしょうか。

というのも、夏は汗によるシミが残りやすいため、ドライクリーニングだけだと黄ばみがすぐに出てくるようになるからです。

ワイシャツだけではなく、ブラウスやポロシャツなど家で洗濯できる衣類なら、水洗いクリーニングをおこなえます。

ただ形状安定加工されたワイシャツは、家庭用洗濯機で洗えることを目的に作られているため、水洗かドライかに関係なくクリーニングに不向きです。

クリーニングすることで、かえって繊維を傷めてシャツの寿命を縮めてしまうのでご注意ください。

 

水洗いクリーニングのまとめ

水洗いクリーニングのメリット・デメリット、水洗いに向いている汚れや衣類についてお伝えしました。

クリーニング店では「水洗いします」「汗抜きします 」といったポスターを見かけることがあります。

これってドライクリーニングだけでは落ちない汚れがあるってことを伝えてくれているんですよね。

水洗いクリーニングは文字通り水で洗われますが、プロがやることなので一般の人が家庭用洗濯機でぐるぐる回して、家庭用アイロンでアイロンをかけるのとは大違いです。

特にお気に入りの大切な衣類濯では型崩れしないか最も気になりますね。その点クリーニング店が行う水洗いは、プロの技と最新技術が凝縮されています。

クリーニング後の見た目の鮮やかさと、着心地の良さを求めるなら、水洗いクリーニングを選んでおいて損はありません。

 

 

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